マーケティング専門家集団×開発力【ジャイロン】

NAPの統一とは?MEOの重要施策である理由と具体的方法

2022/04/28
向井 重文
  • ローカルSEO
NAPの統一とは?MEOの重要施策である理由と具体的方法

記事更新日:

自社のGoogleビジネスプロフィールを上位表示させ店舗への集客を増やすためのMEO対策として、NAP情報の正確な管理とサイテーションの強化が重要です。
これは、ローカル検索評価を向上させるための鍵となります。

しかし、NAP情報とはどのようなものなのでしょうか?
そして、なぜそれを管理することが重要なのでしょうか?
これらの質問に対する答えと具体的な管理手法を、ここで詳しくご説明します。

NAP・NAP情報とは?

NAPとは、以下の3つの要素「Name、Address、Phone」の頭文字をとり「NAP」と表現されています。

  • N:Name(ビジネス名・会社名・屋号など)
  • A:Address(住所・所在地)
  • P:Phone(電話番号)

ローカルSEOでの評価だけでなく、通常のSEO対策においても影響がある基本的な対策となります。

Googleビジネスプロフィールに表示されるNAP情報
Googleビジネスプロフィールに表示されるNAP情報

NAP要素は、Googleがウェブ上に存在するあらゆる情報の中から、固有のビジネスを判別・認識する上でとても重要な役割を果たしています。

通常、検索エンジンはリンクを通じてウェブページ間の関連性を認識し、それをランキング評価の一部としてアルゴリズムに取り込みます。

しかし、ウェブ上には、リンクによっては結ばれていない店舗情報があらゆる場所に散在しています。

例えば、SNSの投稿(TwitterやFacebookなど)、業種やカテゴリ別のポータルサイト(食べログ、ぐるなび、ホットペッパーなど)、個人のブログやニュース記事に言及されている場合です。

これらの散らばった情報の中から、NAP情報を手がかりとして、自社のビジネス情報と一致している情報を、同一の情報であると認識することが可能となり、サイテーション(言及された情報)としての評価につながります。

NAPとは、ビジネス名、住所、電話番号の正規情報
NAPとは、ビジネス名、住所、電話番号の正規情報

サイテーションとは?

サイテーション(citation)とは、自サイトの「社名、ブランド(店舗)名、サービス名、住所、電話番号」といった特定の固有情報が、インターネット上で記載されていること(言及されている状態)を指し、リンクを伴わない状態のことを指します。

関連記事:サイテーションとは?SEOやMEOでの効果と獲得方法について

NAPの統一とは?

NAP情報は、MEO対策の中で重要となる「関連性」や「知名度(視認性)」ポジティブな「クチコミ評価」など検索上位化に大きく影響を与える要素です。

MEOの3つの評価ポイントについて詳しくは以下の記事をご覧ください。

それらの要素を、検索評価につなげるために行う対策が、「NAP情報を統一すること」です。

例えば、あなたのお店の正式な名前は「焼き鳥 山ちゃん」です。

しかし、インターネットの各種ポータルサイトやSNSでは、「焼き鳥 やまちゃん」と表記されています。その結果、「やまちゃん」で焼き鳥を楽しんだ、という素晴らしいレビューが投稿されても、検索エンジンはそれが自分の店に関するものだと確認できません。

このため、このようなポジティブな評価を受ける機会が失われてしまうのです。
それが数十件、数百件と積み重なると、結果として大きな評価機会損失となります。

もし、そのような投稿に店舗の電話番号や住所が含まれていた場合、それらの情報が自分の店のものと一致していれば、レビューが自分の店についてのものであると認識できます。

このように、店舗の情報(NAP: 名前、住所、電話番号)を統一し、関連する投稿を効果的に紐付けできる環境を構築することが重要となります。
それにより、インターネット上での評価を確実に自店に反映させることにつながります。

では、NAPの各情報の文字列を統一させるポイントを見ていきます。

例えば弊社のNAP情報は以下となります。

  • 会社名:株式会社ユニヴァ・ジャイロン
  • 住所:東京都港区六本木3丁目16−35 イースト六本木ビル 2F
  • 電話番号:03-6441-2455

会社名が以下のような表記の場合は、別の会社名として認識されます。

  • 株式会社ユニヴァジャイロン(←中黒・中点の無し)
  • ㈱ユニヴァ・ジャイロン(株式会社が略称表記)
  • 株式会社ユニヴァ・ジャイロン(会社名が半角文字)

住所に関しては、丁目、番地までは表記ゆれや全角半角の違いがあってもGoogle側で正しく変換され認識されるため問題はありませんが、番地以下のビル名、階数などは統一が必要です。

番地以下が統一されていない例では、

  • 東京都港区六本木3-6-35 イースト六本木ビル2F(番地情報が半角数字とハイフン)
  • 東京都港区六本木3丁目16番地35号 イースト六本木ビル 2F(番地情報が漢字表記)
  • 東京都港区六本木3-6-35 イースト六本木ビル2階(階数表記)

電話番号が統一されていない例 では、

  • 03−6441−2455(全角数字)
  • 036441-2455(ハイフンなし)
  • 03(6441)2455(市外局番がカッコ表記)

これらの表記は、すべて人間がみると同じものであると判別できますが、Googleのクローラーでは、3つとも異なるものとして認識されてしまう可能性があります。

そのため、正規の会社名を、Googleビジネスプロフィールと公式サイトだけでなく、ポータルサイトなどの他媒体にも文字列のフォーマットをある程度一致させておくことで、同一店舗の情報であると認識しやすくなります。

これらの一致率が低い場合、せっかくの店舗情報がウェブ上に多く存在しているにも関わらず、それらのポジティブな評価を得られないという、非常にもったいない状態になっていると言えます。

NAP情報を統一した上でさらに必要なこと

NAP情報を統一させることは、サイテーションとしてあらゆる散らばったウェブ上の情報を紐付けることに役立ちますが、NAP情報が紐付けられたから評価がアップするというような単純なものではありません。

NAP情報はあくまでも店舗の情報です。
その店舗がどのようなサービスを提供し、どのような特徴があり、どれくらい人気があるのか、ユーザーにとって一番大切な情報が言及されていることがとても重要です。

そのため、NAP情報を統一し、さらにそれらの媒体において、

  • 店舗に関するポジティブな情報が言及されていること
  • 常に情報が更新されているアクティブな情報であること

キーワードとの関連性の高いテキストの訴求や、クチコミなどユーザーから投稿される情報など、NAP情報が統一された上に、さらにポジティブに言及された情報が評価要因として重要であることを認識しておく必要があります。

NAP情報はどれくらい一致させれば良い?

では、ウェブ上に存在するすべての情報に対して、NAP情報を完全に一致しなければいけないのでしょうか?

NAP情報は一致率が高いほど、クローラーの認識精度が高くなりますが、少しくらいの表記の揺れがあっても問題ありません。

情報を一致させる要因として、ビジネス名や住所、電話番号、あるいは言及しているカテゴリの内容など、複数の情報から同一情報であることを認識します。

MEO対策では、NAPを統一することで評価を最大限に有効活用する方法と、それらの言及されている媒体やコンテンツを増やすというサイテーション(言及)施策も重要となります。

NAPの文字列を統一することだけが施策目的ではなく、自社の言及される情報を増やしていくこともしっかりと行っていってください。

営業時間の情報統一も重要です。

NAP情報は、クローラーに対するMEO対策ですが、情報の統一は営業時間も重要です。
営業時間が媒体ごとに異なっていると、ユーザーはどの情報が正しいのか判断がつかず来店などのアクションにネガティブな影響を与えます。
NAP+営業時間をしっかり統一するようにしましょう。

NAPを簡単に統一させる方法

NAPを統一させるには、手動で各媒体の登録情報を確認し一致していないものをサイト管理者に問合せて対応してもらうなど、少し手間がかかる場合があります。

また、ウェブ上に存在するあらゆる情報を管理すること自体が、現実的な作業ではありません。

このような場合は、店舗情報を一括管理できる「Yext(イエクスト)」の活用をおすすめします。

Yext(イエクスト)を利用してNAPを管理する

「Yext(イエクスト)」は営業時間や、NAPを含む多くのビジネス情報を、正規データとして管理し、それらを、Googleビジネスプロフィールをはじめとする幅広いポータル媒体(パブリッシャー)と自動連携し、情報を一元管理することができます。

これにより、流入媒体ごとに営業時間が異なっていたり、電話番号が間違っていたりなどの誤情報を大きく減少させ、常にユーザーに正しい情報を伝えることができます。

情報配信プラットフォーム「Yext(イエクスト)」

MAP検索などローカルSEO施策においてNAP情報の管理は非常に重要です。
近年、自店舗情報のタッチポイントは、公式サイトだけでなく、地図検索をはじめ増え続けおり、それらを正しく管理できる「Yext(イエクスト)」は、サイテーション対策としても効果も見込めます。

構造化データを利用して、自社のNAPを管理する

自社サイトで、ビジネス名や住所など正規情報を記載していても、実際にGoogleのクローラーがNAP情報であることを100%認識できているかどうかはわかりません。

特に公式サイトのページ数が多い大規模なサイトの場合は、すべての表記ゆれを修正するだけでも時間のかかる作業となります。

このような場合も含めて、構造化データを利用することで、検索エンジンに正規情報となるビジネス名や住所、電話番号、営業時間などNAP情報以外の情報も認識させることができます。

構造化データをサイトに追加するにはある程度のウェブ知識と技術が必要となりますが、こちらもYext(イエクスト)を活用することで、タグを追加するだけで実装が可能となります。

ご興味の方は、お気軽にお問い合わせください。

まとめ

NAP情報の統一はMEOにおいて非常に重要な施策の一つです。

検索ランキングの上位化には多くの施策が必要ですが、NAP統一をしてリンクされていない情報もしっかりと紐づけて評価を得られるようにしましょう。

MEOとは?具体的なMEO対策方法と上位表示のポイント

地図検索結果にランキングさせる具体的なMEO対策の方法について解説しています。

地図検索結果にランキングさせる具体的なMEO対策の方法について解説しています。

次の記事
SEOに強いタイトルの付け方!クリック率が上がる5つのポイントと最適な文字数
前の記事
ここは押さえたいGoogleビジネスプロフィールの効果的な設定と運用ポイント

Gyro-n MEO 2週間無料トライアル はこちら

ご利用の方に「最新版:MEO対策17のチェックリスト」無料進呈!

ローカルSEO/MEO対策17のチェックリスト

Gyro-n MEOは、Googleマップの順位チェックだけでなく、Googleビジネスプロフィールとの連携による管理・設定・分析、インスタグラム連携投稿まで、MEO施策に必要な機能がすべて揃います。

※Gyro-n MEOはGyro-n SEOの拡張機能のため、Gyro-n SEOのアカウント登録が必要です。

登録にはGyro-n利用規約個人情報保護方針に同意が必要です。

※ Gyro-n SEOは(1)法令に反する(2)公序良俗に反する(3)Googleガイドラインに抵触するサイト・ロケーションではご利用いただけません。
※ 3ヶ月無料特典はスタータープラン限定です(プラン・オプション変更をした時点で無料期間は終了します)。

株式会社ユニヴァ・ジャイロンでは、MEO対策代理店、販売パートナーを募集しています。

この記事を書いている人

ユニヴァ・ジャイロン:向井 重文

Gyro-nデジタルマーケティングエンジニア:向井 重文

自社サービスGyro-nシリーズのマーケティング、SEOを統括する傍ら、自らの経験からSEO担当者の業務負担を軽減するSEO管理プラットフォーム「Gyro-n SEO」を企画・設計。2016年よりセミナー講師としても活躍中。

twitter

NAP情報 関連ページ

Googleビジネスプロフィールの使い方

Googleビジネスプロフィールの概要から人気の理由、優位性、使い方を詳しく解説

Googleビジネスプロフィールの使い方
Googleビジネスプロフィールの設定方法

検索評価を上げるのに必要なGoogleビジネスプロフィール各項目の設定ポイント

Googleビジネスプロフィールの設定方法
Googleビジネスプロフィールの登録とオーナー確認の手順

Googleビジネスプロフィール登録とオーナー確認の手順について

Googleビジネスプロフィールの登録とオーナー確認の手順