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Google検索ボリュームの調査方法とキーワード選定のポイント

2021/06/29
向井 重文
  • SEO ローカルSEO

記事更新日:

SEOの施策フローで最初のポイントとなるのは「キーワード選定」です。

ターゲットキーワードを選定したとしても、それがニーズが高く、人気のキーワードでなければ、たとえ上位表示に成功したとしてもサイトへの流入(トラフィック)が見込めず、あまり意味がありません。

そこで、キーワードの選定に際してはまず、そのキーワードがどれくらい検索されているのか(検索ニーズが高く、人気があるか)を調べる必要があります。

またローカルSEOでは、さらにそのキーワードが対象の地域でどれくらい検索されているかを調べることも重要です。

ここでは、キーワード分析をするためのGoogleの検索ボリュームの調べ方、それから、Gyro-nを活用した分析の方法とその考え方について解説します。

検索ボリュームとは?

検索ボリュームとは、あるキーワードが検索エンジン(Google)で検索されている月間の平均検索回数です。正確な回数ではなく、概算の推測値でわかります。

検索ボリュームが大きいキーワードはビッグキーワードと呼ばれ、ニーズが高く人気のキーワードです。ビッグキーワードで上位表示に成功するとサイトへの流入が増え、流入パフォーマンスの向上が期待できます。

ただし、こうした人気のあるキーワードは競合性も高く、SEOの上位表示の難易度が高くなる傾向があります。

検索ボリュームからトレンドを知る

検索ボリュームは、キーワードやそれにまつわる物事の人気を測る指標です。人々の関心がどれくらいあるか、キーワードのポテンシャルを測る指標とも言えます。

人々の関心にはトレンドがあります。検索ボリュームの数値を理解する上で、関心度が上がっているのか、関心が薄れていっているのかを見極める必要があります。

そのためには検索ボリュームの年間トレンドを必ずチェックしましょう。
キーワードは季節性があるものや、時期的に注目されているものなど様々です。

こちらの例では、キーワードの検索ボリュームは年間平均で40,500回となっていますが、年間の検索ボリュームの推移をグラフで確認すると、2月頃から急激に伸びはじめ、直近5月には90,500回まで増え、平均の倍以上の数値になっています。

このようにニーズの高まっている検索キーワードは、直近で平均数値以上のボリュームになることが多く、トレンド(検索ボリュームの動き)をチェックすることがとても重要なことがわかります。

検索ボリュームが急激に伸びている例(Gyro-nの検索ボリュームチェック画面)
検索ボリュームが急激に伸びている例(Gyro-nの検索ボリュームチェック画面)

SEO対策のキーワード選定においても、検索ニーズが高まっているトレンドのものを選ぶことが重要です。

Googleトレンドとは?

キーワードのトレンドはGoogleトレンドでも調べられます。
Googleトレンドは、検索ボリュームで見るのではなく、最高値を100として相対的にどれくらいの検索ニーズがあるかを表しています。
特に他のキーワードと比較すると、より人気度がつかみやすくなります。

検索ボリュームの調べ方1:キーワードプランナー

検索ボリュームを調べる方法には無料のものから有料のものまで色々ありますが、一般的にはGoogleが提供しているキーワードプランナーを利用することが多いでしょう。

キーワードプランナーはGoogleが提供する無料ツールで、広告配信の際に利用するキーワードを調査できます。

キーワードプランナー
キーワードプランナー

キーワードプランナーを使う注意点

キーワードプランナーは、Google広告の出稿時に参考にするツールです。
そのため、広告用アカウントを登録する必要があります。

無料アカウントでも利用は可能ですが、無料アカウントでは検索ボリュームは大まかな数値としてしか表示できず、正確なデータとして見ることはできません。

無料では、検索ボリュームはざっくりとした参考データ程度にとらえて利用してください。
(有料で広告出稿すると正確なデータが表示されます)

キーワードプランナーでの検索ボリュームのチェック方法

初めて利用する場合はGoogle広告アカウントの作成が必要です。
一番手軽に無料アカウントを作成する手順をお伝えします。

Google広告アカウントの作成手順

  1. Google広告にログインする
  2. 「新しいGoogle広告アカウント」から作成する
  3. 会社名やウェブサイトなど基本情報を設定する
  4. エキスパートモードから「キャンペーンなしでアカウントを作成」する
  5. 「ツールと設定 - プランニング」から「キーワードプランナー」を選択する

キーワードプランナーの操作手順

  1. Google広告にログインする
  2. 「ツールと設定 - プランニング」から「キーワードプランナー」を選択する
  3. 「検索のボリュームと予測のデータを確認する」を選択する
  4. キーワードを入力し「開始」をクリック(検索ボリュームの詳細が表示されます)

以下のコラムで、キーワードプランナーでの検索ボリュームチェック方法を解説しています。

検索ボリュームの調べ方2:Gyro-n SEOの検索ボリューム機能

Gyro-n SEOでも、検索ボリュームを無料で取得できます。

Gyro-n SEOでは、登録したキーワードの検索順位の取得だけでなく、合わせて検索ボリュームや年間のトレンドなどの幅広いデータも取得します。

Gyro-n SEOでの検索ボリュームの調べ方

  1. 無料アカウントを作成
  2. 管理サイトのドメインを設定し、検索キーワードを登録
  3. 登録後数分〜数十分程度で、検索順位と検索ボリュームを取得

検索ボリュームを表示するには、「順位チェック」画面の「検索ボリューム」タブをクリックします。
登録したキーワードのGoogle検索順位と、検索ボリューム関連項目が表示されます。

Gyro-n SEOの検索ボリューム表示画面
Gyro-n SEOの検索ボリューム表示画面

※無料トライアルでは、キーワード数の上限は10キーワードです。
さらに別のキーワードの検索ボリュームもチェックしたい場合は、登録済キーワードを削除して別のキーワードを登録し直す方法で新たに検索ボリュームの取得が可能です。

Gyro-n MEOでは、地域・エリアごとの検索ボリュームも取得できます。

Gyro-nのMEO機能の検索ボリューム表示(市区郡レベルで値を表示)
Gyro-n MEOの検索ボリューム表示(市区郡レベルで値を表示)

Gyro-n SEOで取得できる検索ボリュームのデータ

Gyro-nで取得できる検索ボリューム関連のデータには以下の4つがあります。

  • 月間検索数(検索ボリューム)
  • 年間トレンド
  • 広告クリック単価
  • 競合性

それぞれの内容について説明します。

月間検索数(検索ボリューム)

登録したキーワードの月間検索数です。
この数値は、日本国内で検索された数値です。グローバルの数値ではありません。

月間検索数は、過去1年間の月間検索数の平均値です。
そのため、直近で検索ボリュームが増加しているのか、減少しているのか、といったトレンドは月間検索数では判断できません。年間トレンドも合わせてご確認ください。

※検索数があまりにも少ない場合はハイフン表示(−)となります。

年間トレンド

月間検索数が、1年間でどのくらい増えたのか、もしくは減ったのかを、増減率で表します。

年間トレンドがプラスになっているキーワードは、検索ニーズが増えてきているキーワードです。
逆にマイナスになっているキーワードは、人気度が減少してきている可能性があります。

広告クリック単価

Google広告で出稿した場合のクリック単価(CPC)です。
単位は日本円です。

こちらも、日本で広告を出稿した場合の単価です。
単価が高いほど人気のキーワードとなります。

競合性

Google広告に出稿している広告主の多さなどをもとに、そのキーワードを狙っている競合の強さを相対的に算出した数値です。

競合性が高いほど、同じキーワードでの露出を狙っている競合が多い人気のキーワードであり、SEO対策の難易度も高いと言えます。

検索ボリュームの目安

キーワードのボリュームや競合性を表現する言葉として、「ビッグワード」「ミドルワード」「テールワード(ロングテールキーワード)」というものがあります。

これらの言葉に定義はありませんが、おおむね次のイメージで捉えておいて差し支えないでしょう。

種類月間検索ボリューム
ビッグワード 10,000以上
ミドルワード 1,000〜10,000程度
テールワード・スモールワード 1,000以下

検索ボリュームは、調べるツールによってまちまちです。あくまでも目安として捉えておきましょう。

ロングテールキーワードとは?

検索ボリュームが特に低いもの(100を下回る)でも、そのキーワードに検索ユーザーの細かい明確な検索意図があればコンバージョン率は非常に高くなる傾向があります。

こうしたキーワードは総称して「ロングテールキーワード」と呼ばれます。

そのため、検索ボリュームは低くても、それがキーワード候補となり得るかをしっかり見極めて対策する必要があります。

ロングテールキーワードの概念図
ロングテールキーワードの概念図

おすすめの検索ボリュームの活用とキーワード選定方法

SEOのためにキーワードを選定して記事を作成する場合には、サイトのテーマやカテゴリに沿ったロングテールキーワード(検索ボリュームが低めのもの)を取るための記事を、できるだけ多く、個別記事として作成してくことをおすすめします。

ロングテールを狙った個別記事は競合性が低いため検索上位も狙いやすく、SEO評価が得やすい傾向があります。

さらに、作っていったテールワードの記事同士が関連する情報ごとに内部リンクで繋がってまとまったコンテンツになっていくことで、サイトのカテゴリ全体に対しての評価もされるようになり、最終的にはミドルワードやビッグワードでも検索評価を得られるウェブサイトに成長していきます。

検索ボリュームの多いビッグキーワードを狙うには、ビッグキーワードそのものを対策したような記事があるだけではなかなかうまくいきません。
こうした、ボリュームは少なくても関連性の高いコンテンツを一つのかたまりとして構築していくイメージで作成を進めてください。

検索ボリュームを参考にしたキーワード選定方法

キーワードの選定には、以下のポイントを押さえましょう。

  • ユーザーがどのような意図・目的を持ち、どういったタイミングで検索するキーワードなのか?
  • 検索ボリュームは少なすぎないか?
  • キーワードをさらに細分化できないか?
  • そのキーワードの検索結果で検索エンジンが多く表示しているクエリタイプと、サイトコンテンツがマッチしているのか?

まず、テーマとなるカテゴリキーワードを元に、さまざまな検索意図を組み合わせてキーワードを細分化(2種類以上のキーワードの掛け合わせ)していきます。

そうすることで、程よいボリュームのミドルワード、テールワードをたくさん想定でき、そのキーワードに対する明確な検索意図を持ったユーザーのコンバージョンにつながりやすい記事を効率的に作成できるようになります。

以下のコラムでも、SEOでキーワード選定するためのポイントを詳しく解説していますのでご覧ください。

まとめ

検索ボリュームは、キーワード選定の基準として必ず押さえておくべき指標です。

特に、検索ボリュームが増えてきているキーワードは最優先で対応すべきキーワードです。

そのため、検索ボリュームやトレンドの動きは定期的にチェックし、対策キーワードも定期的に見直しながら施策を進めていってください。

検索ボリュームのデータ更新

Gyro-nの検索ボリューム各項目の値は、約1ヶ月で更新されます。
※医療・医薬・ヘルスケアのカテゴリに関するキーワードには一部データが取得できないものがあります。

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この記事を書いている人

ユニヴァ・ジャイロン:向井 重文

Gyro-nデジタルマーケティングエンジニア:向井 重文

自社サービスGyro-nシリーズのマーケティング、SEOを統括する傍ら、自らの経験からSEO担当者の業務負担を軽減するSEO管理プラットフォーム「Gyro-n SEO」を企画・設計。2016年よりセミナー講師としても活躍中。

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